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歴史も面白い!学芸員さんがおすすめする浦幌の歴史ツアー

「北海道には歴史がない!」なんていう言葉をよく耳にしますが、実はそんなことはなくて、1000年以上前から人が住んでいた歴史はたくさん残っています。そんな浦幌には、歴史の足跡を辿ることができるスポットがさまざま点在しており、縄文・続縄文・擦文、アイヌ民族、開拓の歴史など、浦幌をフィールドに深みのある旅をすることができるのです。

今日は、浦幌町立博物館の学芸員・持田さんの協力のもと、浦幌の歴史と掛け合わせた立ち寄りツアーをご紹介するので、ぜひ旅の参考にしてみてください!

おすすめコースのスポットを地図上で確認できるようにしました!
①→⑩の順番でめぐるとスムーズです。
https://goo.gl/maps/K9SvZ8DRASi2zzG38

まずは浦幌の街中から

①浦幌神社

明治29年に、いまのスポーツセンター付近に開拓者たちの心の拠り所として建立された浦幌町の総鎮守。春は綺麗な桜を見ることができ、近年は全国的に珍しいオートバイの交通安全を専門に祈願したお守りを販売していたり、ライダー向けのイベントを実施したりと、ライダー界隈で話題沸騰中です。

国道沿いに位置し、市街地からも気軽に行ける距離であるため町内外から多くの方が訪れます。


毎年ゴールデンウィークごろに桜が見頃を迎えます。

②浦幌駅

実は現在、残っている十勝エリアにある駅では最も歴史がある駅なんです。開業は1902年。2022年12月25日で開業120年を迎えました。浦幌駅開業時の様子です。多くの方が集まり、駅の開業を祝いました。十勝の開拓は、太平洋側から行われており、太平洋側にある浦幌町が一つの起点でもあったということを記しています。

現在の駅舎もレトロでかわいらしく赤い「浦幌駅」の文字が目印です。

電車が来る少し前に駅員さんが手動でドアを開け、運行情報のお札をパタパタと入れ替えます。

浦幌の発展の礎を築いた南浦幌

③稲穂神社

十勝は気候の関係から稲作がほとんど行われていませんが、この神社名の通り、昔は稲作で開拓を進めていたことがわかる神社の名前。昔はここに「稲穂」という地名のとおり、稲作地帯であったそうです。1909年(明治42年)に石川県から入植した「加賀団体」の入植記念碑があります。

緑の中にひっそりと佇む神社です。

④浦幌発祥の地

南地区には明治28年(1900年)に初めて役場が置かれた場所の記念碑があります。役場の設置後、近辺は市街地を形成していましたが、明治36年12月に釧路線が浦幌釧路間に開通。現在の浦幌駅がこの地域ではなく先ほど紹介した現在の市街地エリアに開業したため、官公庁を始めとする主な施設は浦幌駅周辺に移転したのです。よって、この市街地はわずか数年で姿を消し、現在は農耕地が広がっています。開拓と開拓がすすむ交通網の歴史を実感させられる場所でもあります。

浦幌の発祥の地の由来について詳しく説明が書かれた看板が設置されています。

浦幌発祥の地の記念碑が建てられています。

長い歴史を垣間見れる厚内地区

⑤十勝太遺跡展望台

十勝川流域を一望することができ、伸び伸びとした雄大な景色が広がっています。付近には約2000年前の竪穴式住宅跡があり、展望台からも見ることができます。この辺りには、2000年前から人が住んでいたんです!

⑥昆布刈石展望台

その名の通り、かつてアイヌの人たちが岩礁から昆布を収穫していました。水平線が曲線を描くように見える展望台からは広大な太平洋を見下ろすことができます。天気・季節によってさまざまな顔を見せてくれる展望台ですが、やはり1番は晴れの日。日高山脈の南端や白糠町の石炭岬などが一望でき、何度訪れても飽きることがありません。

どどーんと広がる太平洋。天気の良い日は寝転びながら心地よい波の音を聞きながらお昼寝を楽しもう!

⑦オタフンベチャシ跡

国の史跡に指定されたアイヌ文化期の遺跡で、オタ・フンベはアイヌ語で砂・クジラという意味を持ちます。チャシは、アイヌ語で砦、館、柵、柵囲いを意味しており、道内には500か所以上ものチャシが存在しています。独立した丘陵の頂上付近がぐるっと壕(ごう)に囲まれていて、このチャシには、アイヌの戦いの伝説が残っています。

上空から見たオタフンベチャシ跡。丘陵の頂上付近が壕で覆われている様子がよく見えます。

オタフンベチャシ跡は道道から近く、ドライブがてら気軽に見ることができます。

厚内駅

厚内空襲という町内唯一の空襲を受けた場所でもあり、十勝で唯一海が見られる駅でもあります。ホームから厚内の海と、明治時代から馬産で栄えた斉藤牧場の洋館を見ることができます。待合室にあるカラフルな椅子はおすすめ撮影スポットです。

現在無人駅である厚内駅は、レトロな雰囲気が漂っています。

待合室に置かれているカラフルな椅子たち。

駅のホームからは厚内の海が見えます。

明治末期の斉藤牧場の様子

炭鉱の歴史を感じる中浦幌地区

⑨TOKOMURO Lab

建物自体が史跡に登録されている、旧常室小学校を改装したあたらしい複合施設です。Labの中ではカフェでのんびりと美味しいコーヒーが楽しめたり、デジタル森林浴が体験できるなど、時間を忘れて大人もこどももゆったりとした贅沢な時間を過ごすことができます。

長い廊下が特徴の建物です。中には新しい出会いや発見がぎっしり詰まっています。

天井の高い店内と壁一面の窓が開放的なカフェ。落ち着いた雰囲気の中に、学校時代に使用していた木材をリメイクしたテーブルがいくつも使われていたり、今と昔が共存しあっている素敵な空間です。

町民もあまり知らない穴場スポット!上浦幌地区

⑩活平神社

最後は町民の人もあまり知らない穴場スポットをご紹介!活平八幡神社は、浦幌の活平地区の氏神様を祀る神社。自然豊かな場所にぽつんと建っています。

活平神社には広島県から移住した丸岡キサノさんが製作された絵馬が奉納されていて、一般的な絵馬が板に絵で馬を描くのに対し、この絵馬は刺繍によって製作されているという大きな特徴があります。 

活平神社に奉納されている刺繍で描かれた絵馬

大正時代に制作されたという刺繍の絵馬。広島から遠い浦幌の地に来た丸岡キサノさんの当時の思いを馳せながら眺めるといろんな情景が思い浮かびます。ぜひ皆さんも一度ご覧になってほしいです!ということで、浦幌の歴史探訪ツアーいかがでしたでしょうか?

実はこのツアー、学芸員の持田さん曰く「初心者向け」だそうです。この記事では、さらにディープな歴史ツアーを更新していきたいなと思っていますので、ぜひまたサイトにお立ち寄りください!

浦幌町立博物館さんでは、多種多様なツアーをご用意。「列車で学ぶ地理歴史ツアー」「バスツアー」など、浦幌のことを気軽に学ぶことができる体験がたくさんあります!

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